設立趣旨
ペルーは、太平洋沿岸に広がる砂漠地帯「コスタ」と雄大なアンデス山脈が連なる「シエラ」、そしてアマゾン川の広大な流域「セルバ」という世界でも最も珍しい三つの地形を持った国です。この豊かな自然を背景にして、ペルーには様々な産業が成長しています。観光資源としては、世界複合遺産のマチュ・ピチュの遺跡、世界文化遺産のナスカの地上絵があり、世界中から多くの観光客がペルーを訪れています。鉱物資源では、世界第2位の産出量を誇る銀を始め、金、銅、亜鉛などのほかに、現在では天然ガスや石油にも力を入れています。農業分野ではアスパラアスの輸出は世界1位であり、漁業の漁獲量は世界2位を示しています。
この中南米でも有数の資源国家であるペルーは、1873年に中南米で最初に、日本と国交を樹立しました。2013年には140周年を迎えました。
ペルーは、約10万人の日系人が生活をしています。日系人の人口では、ブラジル、アメリカに次ぐ世界で三番目の規模を誇ります。現在はペルーの政治、経済、文化、あらゆる分野で多くの日系人が活躍しています。彼らは、母国、日本に対して、尊敬と憧れを強く持っており、ペルーの首都リマ市の日系人の関係機関を訪問すると、尊敬、誠実、責任、信頼、根気、質素、感謝などスペイン語と漢字で書かれた文字が額に飾られています。
90年代のペルーと埼玉県は、テロリストの破壊活動で最貧国になったペルーの経済復興の手助けと同時に一世の人たちの異国の地での苦労をねぎらうということでたくさんの交流がありました。ペルーで、童謡のコンサートが催されたこともあります。21世紀に入り、ペルーは経済の最貧国から資源や農業の有望な国家として世界中から注目される国になりました。
ペルーの日系人社会も、1世、2世から3世、4世の若い人たちが政治、経済、文化と幅広く活躍するようになってきました。埼玉県も、さいたま市が政令指定都市になり、人口725万の日本でも5番目の大都市になりました。140周年を機に成長するペルーを埼玉の人たちに知ってもらう、日本の都市の中で特に大きく変貌していく埼玉県をペルーの人たちを通じて世界中のスペイン語圏の人たちに知ってもらうという90年代とは違った、新しい友好関係を構築したいということで埼玉県ペルー友好協会を設立しました。